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刑事告訴(名誉毀損)は効果的か | 阪神総合法律事務所|大阪、神戸間の弁護士

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コラム

刑事告訴(名誉毀損)は効果的か

作成日:2026年07月01日(水)

告訴重視はむしろ危険

 

誹謗中傷の被害者である依頼者から、「刑事告訴は効果的ですか」と聞かれることがあります。
結論として、刑事告訴がメインで動くケースはかなり少ないです。むしろ、刑事手続きだけを進めると、権利救済が不可能になってしまうケースの方が多いように思います。民事手続きを行わないリスクを説明していなければ説明義務違反、弁護過誤になり得ると考えています。
SNS等で刑事告訴を過大視する投稿を見ると、ミスリードな投稿であると感じるのが正直なところです。

 

ただ、開示請求の手続きと合わせたり、開示請求から少し遅れて刑事手続きを進めたりすることで、効果的になる場合はあります。

 

刑事告訴がメインにならない理由

 

刑事告訴がメインにならない理由の一つとして、警察が動いてくれない、あるいは告訴を受理してもらえないという点があります。もちろん、刑事告訴を確実に受理させる方法があることも事実です。私も、警察や検察に刑事告訴を受理させる手法は知っていますし、かなり強引に受理してもらった経験もあります。
受理させること自体が最終目標であればその方法でも良いですが、依頼者の本当の目標は、警察にしっかり動いてもらって、刑事処分を求めることにあるはずです。「受理さえさせれば警察が動く」ということも誤りです。動いてもらうための地道な準備は絶対に必要ですし、それをしない刑事告訴には意味がありません。刑事告訴の費用が無駄になってしまいます。

 

基本は民事の開示請求

 

ネット上の名誉毀損における告訴手続きは、開示請求を先行させる場合が多いです。結局のところウェブサイトの種類次第にはなるのですが、特に海外の会社のSNSは、民事の開示請求がほぼ必須と言えます。民事の手続きを先に進めない限り、刑事告訴は意味をなさないと思います。
結局のところ、プロバイダが日本警察の対応にどこまで真摯に応じてくれるのかという、極めて実務的な問題を把握していないと、適切なアドバイスはできません。むしろ民事の開示請求という王道の方針を阻害してしまい、刑事告訴を進めましょうという助言が、マイナスの助言になってしまうこともあります。

 

依頼者から聞かれた際は、上記を説明し、告訴が効果的なケースで告訴した方が良い段階になれば、再度検討しています。