削除されるまでのスケジュール感
インターネット上の投稿や記事について削除相談を受けると、かなりの頻度で聞かれるのが、
「削除されるまで、どのくらい日数がかかるのでしょうか」
というご質問です。
ご依頼者としては、「早く消してほしい」「この状態が続くのがつらい」と感じていることが多く、いつになったら削除されるのか気になるのは当然だと思います。
今回は、裁判ではなく、フォーム申請・通知書送付などの任意の削除請求を前提に、一般的なスケジュール感をお伝えします。
1 削除までの目安
私の実務感覚としては、削除要請をしてから削除完了までの期間は、概ね以下のようなイメージです。
中央値:約5週間最短:当日(1日)最長:2か月半程度
そのため、委任契約書やご案内資料には、念のため
「3か月程度かかる場合もあります」
と記載することがあります。
もちろん、すべての案件が5週間で終わるわけではなく、かなり早いケースもあれば、想定以上に長引くケースもあります。
2 なぜ時間がかかるのか
(一般的なブログ・サイト等の場合)
削除請求をすると、サーバー会社が、投稿者・管理者などに対し、
「削除請求が届いているけどあなたの意見は?」
という確認(いわゆる意見照会)を行うことがあります。
典型的には、以下のような流れになります。
(1) こちらから請求し、相手方へ届くまで
約1週間程度
請求書やフォーム申請を送っても、即日担当部署に届いて判断されるとは限りません。受付・振り分け・確認に時間がかかることがあります。
(2) 管理者・投稿者の回答期間
約2週間程度
削除に反論があるかなどを確認する期間です。
(3) サイト側の最終判断・処理
約1週間程度
回答内容を踏まえて削除するかどうか判断し、実際の削除作業が行われます。
これらを単純に足すと約4週間ですが、実際には多少前後しますので、私は**「5週間前後」**とご説明することが多いです。
3 スケジュールが前後する要因
(a) 明らかな権利侵害で即対応される場合
内容が悪質で、名誉毀損・プライバシー侵害などが明白な場合には、意見照会を経ずに削除されることがあります。
この場合、当日〜数日で削除されることもあります。
(b) サイト側が慎重な場合
サイト運営者によっては、削除判断に慎重で、時間がかかることがあります。
大手企業ほど、法務確認や内部フローがあり、かえって時間がかかることもあります。
(c) サイトの対応状況が不安定な場合
いつもは3週間ほどで返答が来るサイトでも、時期によって急に遅くなることがあります。
担当者の変更、繁忙、体制変更など理由は様々ですが、
返答が来ない再度催促してようやく動く2か月後に突然削除される
といったケースもあります。
4 裁判より「読みにくい」のが任意削除請求
裁判手続であれば、期日や進行予定が比較的見えやすい面があります。
これに対し、任意の削除請求は、相手方サイトの対応次第でかなり差が出ます。
そのため、
「5週間と聞いたのに、まだ消えません」
というご不安の声をいただくこともありますが、こちらとしてもサイト内部の混雑状況や審査状況までは把握できません。
あくまで、
5週間前後は一つの目安もっと早いこともあるもっと遅いこともある
というご理解をいただければと思います。
5 まとめ
任意の削除請求におけるスケジュール感は、概ね以下のとおりです。
目安:5週間前後早ければ当日長ければ2〜3か月
サイトの種類、投稿内容、権利侵害の明確さ、運営会社の体制によって大きく変わります。
今回の内容は、特定事件ではなく、あくまで一般的な実務傾向としてのお話です。















